20歳の自分に受けさせたい文章講義(著者:古賀史健)

読書

書くことは考える事である。
考えてから書きなさい。私は学生時代にそう教わった。
しかし本書は、考えるために書きなさい、と訴えている。
人は解を得るために書くのだし、解がわからないから書くのだ、と。

たしかに実体験として、書くことで、又は人に話すことで頭の中が整理されて、理解が深まる事がある。
本書では、その整理されていない状態を頭の中の「ぐるぐる」と表現している。
たしかに「ぐるぐる」の時は、いくら頭の中で考えても一向に物事を先に進めることができない。

まさに「ぐるぐる」。

本書を読み理解する事で「ぐるぐる」をすばやくスッキリ整理し、文章化する術を学びたい。

特に印象深かった部分を4点ご紹介する。

1. 文体とはリズムである。

リズムの悪い文章とは、「読みにくい文章」のこと。
一文一文がおかしいのではなく、文と文のつなげ方や展開の仕方がおかしいとき、その主張は支離滅裂になり、リズムよく読めなくなる。
リズムのカギは接続詞である。
接続詞をあいまいにしているため、文と文のつなげ方を間違えるのだ。
接続詞を意識するだけで、文章は論理破綻しにくくなる。

2. 文章の視覚的リズム

読者は文章を眼で読んでいるため、視覚的リズムを考えなければならない。

①句読点の打ち方
句読点は1行にひとつ。
句読点は「文字間=縦」の圧迫感解消

②改行のタイミング
改行のタイミングは早くて良い。
改行は「行間=横」の圧迫感解消。
最大5行あたりを目途に改行する。

③漢字とひらがなのバランス
文章において引き立てるべきは漢字だ。
漢字だらけの文章だと、ページ全体が黒くてごちゃごちゃし、読みにくく印象が悪い。またキーワードを拾い集めるのが難しくなる。
漢字とひらがなのバランスを整える事で「字面そのもの」がもつ圧迫感の解消

3. 論理展開のマトリョーシカ人形

文章に一貫した論理性を持たせるためには、論理的である必要がある。論理的とは、「論が理にかなっている」という事で、論とは主張、理は理由である。
自らの主張が確かな理由によって裏打ちされたとき、その文章は論理的と言える。
この構造はマトリョーシカ人形に似ている。

①大マトリョーシカ:主張
その文章を通じて訴えたい主張

②中マトリョーシカ:理由
主張を訴える理由

③小マトリョーシカ:事実
理由を補強する客観的事実

この3層構造が守られているのが、論理的文章である。

4. 面倒くさい細部を書く
文章は“面倒くさい細部”を描いてこそ、リアリティを獲得する。
そして“面倒くさい細部”の描写によって得られるリアリティは、読者の理解を促し、文章の説得力を強化する。

例をあげる。
①コーヒーを飲むと、眠気が覚める。
②コーヒーを飲むと、カフェインの効果によって眠気が覚める。
③コーヒーを飲むと、カフェインが脳内のアデノシン受容体に働きかけるため、眠気が覚める。
あえて“面倒くさい細部”を追加する事によって、話のリアリティや説得力が増す。
細部をどれだけ催事にできるかは、文章を書く上で最重要ポイントの一つである。
論理的な文章でありながら、詳細に細部を描くことで、読者が納得しながら絵をイメージできる。そんな文章を書くための「書く技術」が散りばめられている。

“おわりに”で「あんまり手の内をさらしてしまったら、みんなに真似されるんじゃない?」という指摘に対して、こう反論している。
「自分の考える文章論」を明確な文章としてアウトプットする事によって、書きながら大いに勉強になったし、たくさんの気づきを得る事が出来た。
これは「書いた人」だけに与えられる特権である、と。

やはりアウトプットしてナンボだなと思いました。

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